育ちの環境  日の出幼稚園の教育Q&A 

日の出幼稚園の教育Q&A


Q.遊びを大切にしているのはなぜ?

今はどの幼稚園や保育所でも「遊びが大切」と言っています。遊びは主体性を育てる基盤だからです。 しかし、文字遊び、体育遊び・・・ など「~遊び」と名づければ遊びを大切にしているかのように思われます。
今日は庭で遊ぶ日、縦割りで遊ぶ日などにも違和感があります。遊びは他から強制されたり、設定された中でするものではありません。 『大人が提案・主導し、面白おかしく遊ばされている状態か、たどたどしくてもこどもが自分から取り組んでいるか』が決定的な違いです。 受身的な楽しみ方か、能動的な関わりかは主体性が育つ上で、大きく違ってきます。

Q.自由な時間が多いのは?

遊びを充実させるためには、自由な時間が十分に必要です。 遊びの基盤になる『自由な時間』様々な経験のできる『自由な空間』が保障される中で、まずは自分がやりたいと思ったことを存分にやってみることが大事です。
“おもしろい! ” “できた! ” “できなかったけど今度はこうやってみよう” などの体験の積み重ねが主体性の基盤に なります。年長にもなると「自分のしたい遊び」と「やらねばならないこと」の自己調整能力も育ちます。 遊ぶ時間活動に取り組む時間も仲間と相談しながら『自分達の生活を自分達でまかなっていける』ようになります。

Q.自由と言いながら放任ではありませんか?

自由には必ずルールが伴います。幼稚園や仲間との生活では約束事があるのは当然です。例えば、遊んだあとは自 分達で片付ける。砂や物を投げない、ブラソコなどは順番に使う…。これらの約束事は必要最小限にし、こども達で 自主的に運営しながら遊びを展開しています。また、保育者は遊びの提供や新たな展開への援助、仲間の一員として加 わるなどの役割があります。そして、こども達の成長の姿や課題を把握するために、遊びの様子は常に観察し、記録しています。

Q.制服がないそうですが?

日の出幼稚園が願うのは、身奇麗でおとなしい子よりも、自分を発揮し、活動的でたくましいこどもです。制服のあ る園の保育士が着替えに時間がかかって遊ぶ時間が無い。汚さないようにしなければならず、ついつい口うるさくなって しまう。など、弊害が多いことを嘆いていました。当園でも30年以上前には制服がありました。可愛く、おそろいの雰 囲気はありますが、上記の弊害は同様に感じ、こども本来の姿ではないだろう、ということから廃止しました。『汚れて も良い服で登園』をお願いすると、こども達の動きが変わりました。また、服装の傾向もあって、遠くで遊んでいても誰 だか分かる。個性も十分に発揮されるように思われます。極論ですが、制服の有無はこども観・保育観を象徴してい るように思いませんか?

Q.先生たちは研修しているの?

毎学期、保育科の教授を招き、カリキュラム・活動の検討、実践の総括や技術的なことなど、専門的な分析とアドバイス を受けています。また、遊びや活動の様子を記録し、その姿からこども達の思いを読み取り、保育者の対応などを 考察する研究会を、他園と協同で毎月行なっています。この研究会にも専門の教授に助言をいただいています。 両研究会ともに、園児降園後の職員の話し合いを大切にしています。

Q.文字や数は教えない?

学校のように全員が集まり、一斉に教えることはありません。幼児期は一人一人の興味や欲求が異なるためです。
小学校の教師と話し合いの機会がありました。中途半端な知識があると『ボク、そんなの知ってる』と話を聞かなくな ることが恐い。興味や好奇心が豊かにあるほうがありがたい。ただ、現実的には入学の時点で自分の名前が読め、 書けるとありがたいと言っていました。
お店屋さんごっこで品物を作る数、「リレー」で人数をそろえる、「鬼ごっこ」や「縄跳び」で数を数える..。 こういったことは遊びを展開するための大事な要素になり、生活の中で真剣に学んでいます。保育者もそういった場面を 意識して大切にしています。文字に関しても保育室には文字環境に配慮しています。名前の読み書きは卒園までに できますが、こどもは興味を持つと驚くほど早く覚えます。無理に教え込まなくても、卒園間近の子はほとんど絵本を自 分で読むようになっています。

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